

このページでは、建設業許可番号を4つの部分に分解して、それぞれが何を意味するのか、どの場面で変わり、どの場面で変わらないのかを整理します。あわせて、混同されやすい「許可年月日」の確認場所と、自社・取引先の許可を無料で調べる方法も解説します。
建設業許可番号は、ひとつのまとまった番号ではなく、意味の異なる4つの要素を並べた表記です。分解すると次のようになります。
東京都知事 許可 ( 般 - 7 ) 第 123456 号
└──①──┘ └②┘ └③┘ └──④──┘
位置 |
要素 |
何を示すか |
変わるとき |
|---|---|---|---|
① |
国土交通大臣/○○県知事 |
許可を出した行政庁(=営業所の所在地の広がり) |
許可換え新規 |
② |
般/特 |
一般建設業か特定建設業か |
般・特新規 |
③ |
ハイフンの後の数字 |
許可を行った年度 |
新規・更新・業種追加のたび |
④ |
第○○号 |
業者ごとの番号 |
原則変わらない |
冒頭の行政庁名は、営業所をどの範囲に置いているかで決まります(建設業法第3条第1項)。
よくある誤解ですが、大臣許可が知事許可より「格上」ということはありません。請け負える工事の規模や地域の制限とも関係しません。東京都知事許可の会社が、神奈川県や埼玉県の工事を請け負って施工することにも問題はありません。あくまで営業所の所在地の話です。
東京都知事許可の会社が他の道府県に営業所を移転・新設した場合、あるいは国土交通大臣許可の会社が東京都のみに営業所を置く状態になった場合は、「許可換え新規」の申請が必要になります。この点は④の業者番号にも影響します。
大臣許可・知事許可の詳しい違いは建設業許可の種類と区分で解説しています。
括弧内の左側は、その許可が一般建設業か特定建設業かを示します。
特定建設業は、発注者から直接請け負った1件の工事について、下請代金の額(下請契約が2以上あるときは総額)が政令で定める金額以上となる下請契約を締結して施工しようとする場合に必要な区分です(建設業法第3条第1項第2号)。
実務上、押さえておきたいのは次の2点です。
一般と特定の判断基準は一般建設業と特定建設業の違いを参照してください。
もっとも質問が多いのがこの数字です。「般」「特」の後ろの数字は、許可を行った年度を表します。元号の年数で表記され、西暦ではありません。
平成と令和が混在するため、古い許可を見るときは元号の切り替わり(平成31年=令和元年)に注意してください。
年度は4月1日から翌年3月31日までです。したがって、1月から3月に許可を受けた場合、暦年の数字と1つずれます。たとえば令和8年3月に許可を受けた場合は令和7年度の許可となり、表記は「般-7」です。「令和8年に取ったのに7と書いてある」という違和感は、この年度区切りによるものです。正確な表記は、必ず手元の許可通知書で確認してください。
括弧内の数字は、新規のときの年度で固定されるものではありません。5年ごとの更新のたびに、その更新を受けた年度の数字に変わります。
| 手続 | 括弧内の数字 | 第○○号 |
|---|---|---|
| 新規許可(令和2年度) | 般-2 | 第123456号 |
| 更新(令和7年度) | 般-7 に変更 | 第123456号(変わらない) |
| 業種追加(令和8年度) | 追加した業種は 般-8 | 第123456号(変わらない) |
この結果、看板(標識)・名刺・ホームページ・契約書の許可番号は、更新のたびに書き換えが必要になります。標識の書き換えについては建設業許可の看板(標識)で詳しく解説しています。
業種追加を重ねると、業種ごとに許可年月日が異なる状態になります。上の表のように、土木一式は「般-7」、令和8年度に追加した管工事は「般-8」といった具合です。この場合、許可通知書には業種ごとの許可年月日が記載され、名乗る許可番号も複数行になります。
東京都では、この状態を整理する手続として「許可の一本化(許可の有効期間の調整)」が用意されています。東京都の手引(令和7年度版)は次のように説明しています。
同一業者で許可日の異なる二つ以上の許可を受けているものについては、先に有効期間の満了を迎える許可の更新を申請する際に、有効期間が残っている他の全ての許可についても同時に1件の許可の更新として申請することができます。これにより、各許可の許可日を統一することができ、このことを「許可の一本化」といいます。
建設業許可申請書(様式第一号)では「許可の有効期間の調整」という欄名になっています。一本化しておくと、更新の期限管理が年1回にまとまり、更新手数料も1件分で済むため、業種追加をした会社は早めに検討する価値があります。ただし、更新申請と業種追加申請・般特新規申請を同時に行う場合の一本化は、許可の有効期間が満了する日の30日前までに受付が可能である場合に限られます。
業種追加の手続そのものは建設業許可の業種追加を参照してください。
末尾の「第○○号」は、許可行政庁が業者ごとに付す番号です。一度付されると、更新しても、業種を追加しても、一般から特定に変えても変わりません。 商号変更や代表者変更、営業所移転といった変更届でも変わりません。
例外的に、業者番号が新しくなるのは主に次の場合です。
なお、合併・分割・事業譲渡・相続による事業承継の認可(建設業法第17条の2・第17条の3)を受けた場合は、許可番号の扱いが承継の形態によって異なります。この論点は建設業の合併で許可はどうなるかで整理しています。
入札参加資格審査の申請システムや経営事項審査の申請書では、許可番号を「大臣・知事コード(2桁)+業者番号(6桁)」の数字だけで入力するよう求められます。「東京都知事許可」と文字で入れる欄がなく戸惑うのは、この形式のためです。
業者番号が6桁に満たない場合は、頭に「0」を補って6桁に揃えます。 たとえば東京都知事許可・第12345号であれば「13」+「012345」で「13012345」と入力します。
関東地方と国土交通大臣のコードは次のとおりです(コードは全国で共通です)。
| コード | 許可行政庁 |
|---|---|
| 00 | 国土交通大臣 |
| 08 | 茨城県知事 |
| 09 | 栃木県知事 |
| 10 | 群馬県知事 |
| 11 | 埼玉県知事 |
| 12 | 千葉県知事 |
| 13 | 東京都知事 |
| 14 | 神奈川県知事 |
| 19 | 山梨県知事 |
| 20 | 長野県知事 |
| 22 | 静岡県知事 |
コードは北海道の01から始まり、都道府県コードの順に並びます。上記以外の道府県のコードは、各都道府県が公表している経営事項審査の手引に一覧が掲載されています。
入札参加資格申請の全体像は入札参加資格申請で解説しています。
許可番号とセットで書類に記入を求められるのが「許可年月日」です。ここで多い誤りが、許可通知書に印字された発出日(通知した日)を許可年月日として書いてしまうというものです。
許可年月日は、許可通知書の「許可の有効期間」欄の開始日です。長野県が公表している「許可通知書の見方」は、有効期間の開始日について「ここに記載の日が『許可年月日』となります」と示し、通知書上部の日付については「この通知を行った日です。『許可年月日』と異なる場合があります」と注意を促しています。
つまり、通知書には2種類の日付が載っています。書類に書くのは、有効期間の開始日のほうです。
許可の有効期間は5年です(建設業法第3条第3項)。東京都の手引は、満了日を次のように説明しています。
許可の有効期間は、許可のあった日から5年目の許可日に対応する日の前日をもって満了となります。
令和7年8月5日が許可年月日であれば、満了日は令和12年8月4日です。「5年後の同じ日」ではなく「前日」である点に注意してください。
東京都知事許可の場合、更新申請を受け付けるのは「有効期間が満了する日の2か月前から30日前まで」です。上の例(許可日8月5日・満了日8月4日)であれば、受付開始は6月4日(土日祝日である場合は翌開庁日)となります。
なお、更新申請が受理されていれば、有効期間の満了後であっても許可・不許可の処分があるまでは従前の許可が有効です(建設業法第3条第4項)。更新されたときの新しい有効期間は、従前の有効期間の満了日の翌日から起算します(同条第5項)。つまり、更新が遅れて処分が満了後になっても、有効期間が前倒しで削られることはありません。
期限が迫っている場合の対応は更新30日前を過ぎたときの緊急対応を、自社の期限確認は更新・届出期限診断をご利用ください。
自社の許可番号がわからない、取引先の許可を確認したい、というときの調べ方は次の3つです。
もっとも手軽な方法です。商号・所在地・許可番号から検索でき、登録も費用も不要です。
ただし、このシステムの許可情報は直近の状況に基づいて掲載されているもので、過去の許可内容の変化がすべて掲載されるわけではありません。また、届出内容が反映されるまでには一定の時間がかかります。
東京都は、東京都知事許可業者の一覧を都市整備局のホームページで公開しています。許可番号順版と商号カナ名順版があり、ExcelとPDFの両形式で提供されています。月末締めで翌20日前後に更新されます。
一覧をダウンロードできるため、複数の取引先をまとめて確認したい場合や、許可番号順に並べて確認したい場合に向いています。
現在有効な許可を受けている東京都知事許可業者については、都庁第二本庁舎3階の建設業課閲覧コーナーで、許可関係の提出書類を閲覧できます。
決算変更届の内容など、検索システムには出てこない情報まで確認したい場合に利用します。
許可通知書は再交付できません。 これは東京都の手引に明記されています。紛失した場合や、変更届の内容を反映した書面が必要な場合は、「建設業許可証明書(確認書)」を申請します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 1通400円 |
| 申請方法 | 電子申請(LoGoフォーム、クレジットカード・PayPay納付)/建設業課窓口/郵送 |
| 証明できる内容 | 許可番号、商号又は名称、代表者氏名、所在地、許可有効期限、許可を受けた建設業の種類等 |
| 発行の基準時点 | 手数料が納付された日の許可情報 |
押さえておきたい実務上のポイントは次のとおりです。
商号・代表者・営業所などの変更手続については建設業許可の変更届出書を参照してください。
許可番号は、社内外の多くの媒体に転記されます。更新や許可換えのあとに書き換え漏れが起きやすいのは、次の箇所です。
また、許可を受けていない建設業について、許可業者であるかのような表示をすることは禁止されています(建設業法第40条の2)。業種を追加したつもりで手続が完了していない、一部業種を廃業したのに表示が残っている、といった状態は誤認表示につながります。無許可営業のリスクは建設業許可がないとどうなるかで整理しています。
許可番号の構成そのものは全国共通です。東京都知事許可だから桁数や表記が違う、ということはありません。東京都の会社が実務として確認したいのは、次の点です。
東京都での申請全体の流れは東京都の建設業許可申請ガイドにまとめています。
Q. 建設業許可番号の「般-7」の7は何を意味しますか? A. 許可を行った年度を表します。「般-7」であれば令和7年度に一般建設業の許可(新規または更新)を受けたことを示します。年度は4月1日から翌年3月31日までなので、令和8年3月に許可を受けた場合も令和7年度となり「般-7」と表記されます。
Q. 建設業許可を更新したら許可番号は変わりますか? A. 括弧内の年度の数字が更新した年度に変わります。末尾の「第○○号」(業者番号)は変わりません。看板・名刺・ホームページ・契約書の許可番号は、更新のたびに書き換えが必要です。
Q. 一般建設業と特定建設業の両方を持つと、許可番号は2つになりますか? A. 表記は「(般-7)第123456号」「(特-7)第123456号」の2行になりますが、業者番号は同一です。なお、同一の業種について一般と特定の両方の許可を受けることはできません。
Q. 建設業許可番号の「6桁」とは何のことですか? A. 入札参加資格や経営事項審査のシステムでは、許可番号を「大臣・知事コード2桁+業者番号6桁」の数字で入力します。業者番号が6桁に満たない場合は、頭に0を付けて6桁に揃えます。東京都知事のコードは13です。
Q. 取引先の建設業許可番号を調べるにはどうすればよいですか? A. 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN )で、商号・所在地・許可番号から無料で検索できます。東京都知事許可分については、東京都都市整備局が公開している建設業許可業者名簿(Excel・PDF)でも確認できます。
Q. 許可年月日は許可通知書のどこを見ればよいですか? A. 「許可の有効期間」欄の開始日が許可年月日です。通知書の上部に印字された日付は通知を行った日であり、許可年月日と異なる場合があります。書類に記入するのは有効期間の開始日のほうです。
Q. 建設業許可通知書をなくしました。再発行できますか? A. 許可通知書は再交付されません。東京都では、代わりに1通400円の「建設業許可証明書(確認書)」を電子申請・窓口・郵送のいずれかで取得します。許可番号、商号、代表者氏名、所在地、許可有効期限、許可を受けた建設業の種類等が証明されます。
Q. 知事許可から大臣許可に変わると許可番号はどうなりますか? A. 許可換え新規となり、新しい許可行政庁から新しい許可番号が付されます。建設業法第9条により、従前の許可はその効力を失います。標識・契約書・入札登録などの許可番号も、すべて書き換えが必要です。
許可番号は、それ自体が難しいものではありません。実務で問題になるのは、更新や許可換え、業種追加のあとに、書き換えるべき媒体が残ってしまうことです。標識は直したが名刺が古いまま、入札の登録情報が前回更新時のまま、ホームページの会社概要が5年前の年度表記のまま——といった状態は、誤認表示や入札での不備につながります。
当事務所では、許可の内容と届出の提出状況を確認したうえで、標識・契約書式・入札登録情報まで含めて書き換えが必要な箇所を洗い出します。まずは無料の建設業許可・要件チェックで現状を確認し、具体的な資料がある方は相談・見積依頼フォームからお問い合わせください。更新の時期が近い場合は更新申請サービス、商号や代表者の変更がある場合は各種変更届サービスもあわせてご覧ください。
本記事は、建設業法(令和7年12月12日施行版)および東京都「建設業許可申請の手引(令和7年度版)」を2026年8月12日時点で確認して作成しています。手数料額、受付時間、閲覧手数料、システムのURLや仕様は変更されることがあるため、手続を行う際は、その時点の最新の一次資料および許可行政庁の案内をご確認ください。
特定行政書士 萩本昌史(行政書士萩本昌史事務所/東京都世田谷区) 東京都の建設業許可について、新規申請・業種追加・更新・各種変更届・決算変更届・経営事項審査・入札参加資格申請を支援しています。許可を「取る」だけでなく、許可番号・標識・届出期限といった許可後の維持まで含めて確認します。 プロフィール:https://kensetsu-kyoka.tokyo.jp/profile/masashi-hagimoto/